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家づくりにおいて老後対策はできていますか?




LinkIcon高齢期になったときでも自分で自分を守れる家づくり

今、どんなに若くても、すべての人に必ず老後は訪れます。
家を建てる時、老後の対策は先送りして、目の前の条件や希望を優先する前に、どうか想像してみてください。

もしも40歳で家を建てるとすると、当然30年後は70歳になっています。
子供たちは独立して夫婦二人だけの生活になっているかもしれません。
少子高齢化と親側の子離れによって、元気なうちは別居をし、気ままに余生を送りたいと思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、今後、年金問題をはじめ、予想を上回る災害が各地で起こっていることなどから、不安を感じることも多い世の中です。
このような中、家づくりだけでも「一生住める」を最優先すべきではないでしょうか。

住み慣れた我が家で生涯生活でき、人の手を煩わせずに一生住める家を一緒に考えてみませんか。


LinkIcon高齢になっても人間としての尊厳を維持できる工夫

現在日本人の平均寿命は、世界一を誇っていますが、日本人の80%は病院で一生を終えているのが内実です。
ただ生かされているだけの高齢者医療だけではなく、人間としての尊厳を維持しながら生きられることが絶対必要です。
誰しも自分の家で人生の最期を家族や大切な人と共に過ごしたいと考えるのではないでしょうか。



LinkIconトイレは”ベッドの横”がベスト

我々が生きるためには食物摂取を行います。そして、生態には必ず排泄行為が伴います。
「トイレで排泄できる喜び」は、普段ならあまり意識しないと思います。
ですが、例えば、ケガや病気などで入院してベッドから起き上がれない状況を想像してみてください。
寝たままの姿勢で排泄するのは、肉体的にも精神的にも、想像以上に大変です。
もし、高齢者になった時、オムツでの生活でベッドの上から身動きできないとしたら…?
家づくりでは、ここまで考えた設計を形にしなければなりません。
歳を取っても老後自己防衛しながら一生住める家であれば、住みなれた我が家での暮らしが叶います。

30~40歳代の世代でも必ず高齢期が訪れます。
家づくりの原点はここにあります。
高齢となり足腰が弱くなると、部屋からトイレまで移動するわずかな距離でも、必ず介助が必要となってしまいます。
常時介助者がいないおうちでは、行きたい時にトイレまで行けないため、オムツでの生活となり、次第に寝たきり介護とならざるをえなくなります。
もしくは、高齢者介護施設や老人専用病院へ行くことも考えられますが、現状の介護施設や高齢者専用病院は、人手不足で、満足できるホスピタリティを受けられるとは限りません。
そうすると、結局は、オムツでのベッド生活に移行することが多く、寝たきり介護となってしまう可能性が高いのです。

しかし、ちょっとした工夫で、腕の力が少し残っている93歳の高齢の女性が、1年余の寝たきり介護から、僅か20日間のリハビリで、自力でトイレに行ける奇跡が起こりました。

そのヒミツとは?!


LinkIconヒミツは”ベッド横に水洗トイレ”

北辰住宅技研が提案しているのは、もし身体が不自由になっても、寝室のベッドの横に簡単に水洗トイレが設置できる設計。
床下にあらかじめ配管だけしておき、将来、必要な時が来たら、便器の設置工事をするのです。
この方法は、北辰住宅技研独自のドライピット基礎だからできること。
床下に簡単にアクセスできます。

寝室に簡単に水洗トイレが付けられれば、老後自己防衛しながら一生住める家になります。

たとえば、盲腸で入院した人は、手術後身体が動けないとき食事を運んでもらうことになんの抵抗感もありませんが、トイレには、多少傷口が痛くても我慢して自力で行くのではないでしょうか。
人間が生きていくためには物を食べます。そして食事をすると必ず排泄行為がともなうのは至極当然のことです。

いずれ歳を重ね身体の自由がきかなくなった時のことを、ぜひ今から想像してみてください。
できる準備はしておく。
それだけで、人生の終末期のクオリティーがグンと上がります。


LinkIcon外出は車椅子で・”安全に造られた家”の中で日常生活

バリアフリーの規格・基準で「トイレのドアの幅を車椅子が通れる寸法に」とありますが、ドアの幅が広くてもトイレ空間そのものの面積が狭いままでは、車椅子でトイレに入れたとしても、身動きが取れなくなるのが目に見えていますよね。
また、車椅子のまま台所仕事をすることも少々無理があるのではないでしょうか。

日本の住宅は室内と屋外の区別がはっきりしていて、玄関で靴を脱ぐ習慣になっています。
家の中での生活は、手すりや歩行補助器具を利用したり、床をはって行動し、外出時は車椅子を利用する方が理にかなっています。

高齢者に対して「ケガをしたら危ないから」「時間がないから」と制限する考えになりがちですが、それは大きな間違いではないでしょうか。

”安全に造られた家”の中で、手すりにつかまったり、全身を使って移動すること。
日常生活こそが大事な筋力トレーニングとなり、寝たきりにならない予防法のひとつと考えます。


LinkIconヒートショック対策

暖房の効いた部屋から、寒いトイレや浴室への移動は、高齢者の身体には危険そのものです。
浴室で冬季にヒートショックで亡くなる方が2万人を超えています。
これは、温熱環境の不備であり、事前に防止できる問題のひとつであると思います。
ずっと元気で現在まで過ごしていると、自分に限ってはまったく健康に問題ないと思ってしまいがちですが、年齢を重ねたら、冬の温度差には充分注意すべきでしょう。

また、このヒートショックには、もうひとつ隠された深刻な問題があります。
それは、幸いにも一命を取り留めたとしても、障害が残ってしまうことが少なからずあるということ。
そうなると、ご本人はもちろんの事、ご家族全体に精神的・体力的・金銭的な負担が重くのしかかってくることになります。
今まで元気に何の問題もなく働いていた人が、ある日突然と倒れるということが、ないとはいえません。

トイレ、浴室、脱衣所の温熱環境を整え、廊下と居室の動線を考慮すること。
これもまた、重要な予防対策となります。